「ライブイマーシブとは」

立体音響、イマーシブオーディオ、ライブイマーシブ、SPATIAL AUDIO、などイマーシブという言葉を使ったものは、 音関係だけを取り上げても様々な呼び名が飛び交っています。
本サイトで取り上げるライブイマーシブとは、下記を目的にしたライブPAにおいてのイマーシブオーディオの仕様や概念です

■聴取者からステージ側への「定位」や「音響特性」に重点をおいたイマーシブのPAシステム
■常設・仮設、屋内・屋外を問わず、幅広いライブ会場に対応可能であること
■ライブエンターテインメントを中心とし生音や音源再生を「多くの聴取点」へ「なるべく公平」に提供する事を目的とする
■正確な前方定位を実現したのちに、サラウンド(客席周辺)側の補完も追加可能



「基本システム1」
最低、前方5本(又は5列)によるスピーカーシステムで構成され、リスニングエリア全域で正確な音像定位を実現する。そのため、この複数本のシステムはどの位置においても同様な特性を得られるよう設計される。周波数特性はもとより、指向角度や出力音圧、遠投性など多角的な視点でのプランニングが必要。
会場サイズやステージ間口によっては前方5本以上を必要とする。
ほとんどの場合に、別途低域再生用のサブウーハーが必要となる。

「基本システム2」
リスニングエリアの前側専用のリップフィル。基本システム1 と同列数、もしくはそれより多くなる。

「基本システム3」
アウトフィルやディレイスピーカーなど。基本システム1 でカバー出来ない部分を補う。

「拡張システム」
前方定位以外のサラウンド(客席周辺)側への定位や、空間演出に使用するためにサービスエリア外周に配置するスピーカー。

上記の要件を満たすスピーカーシステムであればメーカーは問いません。
ただしイマーシブプロセッサーによっては、使用するスピーカーが指定されている場合もあります。



「ライブイマーシブのアドバンテージ」

・正確な音像定位がどのリスニングポイントでも得られる
・サービスエリア内での場所による音響クオリティーの公平性
・バスミックスによるマスキングの減少
・反射音による望まない付加音の減少
・生音との親和性向上
・ステージ上のモニタリング環境の向上
・etc
これらが統合的に達成される事により、従来のLR PAでは実現不可能な「高い没入感」をリスナー側、演者側、両者に提供することが可能です。